入社手続きの必要書類として身元保証書の提出を求める企業が日本では少なくありません。保証と聞けば、よく耳にする連帯保証人と混同しそうなのですが、実際はどのような違いがあるのでしょうか? 身元保証書の意味について、解説していきます。
■身元保証人が負う責任は無制限ではない
身元保証契約は、入社後内定者が会社の就業規則を守り忠実に勤務することと、内定者が会社に損害をかけた場合、連帯してその賠償責任を負うことを、身元保証人が会社に対して約束するものです。この契約内容を文書化したものが身元保証書です。
この身元保証書は、一般的に勘違いされそうな「連帯保証人契約」とは異なります。また、身元保証契約は、身元保証法の規定に従わなければなりません。
身元保証法では、入社後内定者が何らかの行為により会社側に損害を与えても、損害賠償請求のすべてが認められるわけではなく、身元保証人の責任・負担の軽減が図られています。また、身元保証法に反する特約により身元保証人にとって不利益となるものはすべて無効となります。
たとえば、労働者の業務上の事故により、身元保証人に責任が生じる恐れがある時や、本人の任務、任地が変更になった時、会社側は身元保証人に通知する義務があります。この通知を受けたら身元保証人は契約を解除できます。身元保証契約の有効期間は期間を定めない場合で3年。期間を定める場合でも5年以上は無効となります。
■身元保証人の依頼は、誠意をもって
身元保証人をお願いする人は、親族や恩師、友人などが一般的です。身元保証人の責任の重大性と精神的負担を十分に理解し、誠意を持ってお願いしましょう。