結婚前の「マリッジブルー」と同様、「憂鬱」という意味で「ブルー」を使うものに、「内定ブルー」があります。みなさんの中でも、就職活動が終わったのにブルーな気持ちになっている人はいませんか? どうすればこの気持ちを解決できるのか内定ブルー経験者に聞きました。
■自分の選んだ会社に自信が持てない
「内定後、気持ちが沈んでいた時期がある」という先輩たちに、どんな精神的な状況だったのかを聞いてみると、このような声が挙がりました。せっかく内定を勝ちとったのに、何とも贅沢な悩みのように聞こえますが、当人にとっては深刻な問題だったようです。
「初めて受かった会社に決め、自分はこんなに簡単に就活を終わらせてしまっていいのか...と悩んでいました」(IT・ソフトウェア系、女性)
「内定が出ると欲がでて、もっといい会社はないだろうかと就職活動を続けるべきか不安になった。本当にこの会社でいいのかと何度も自問することが多かった」(営業系、女性)
「自分がこの会社に決めて本当によかったのか分からなくなってしまったから。友人の中には『自分の信念を貫き通している人』もいて、その姿を見ていたら、自分の選択に自信がもてなくなってしまった」(営業系、男性)
これらの声から、自分が選び、決定した会社に自信が持てない学生の精神的なもろさが浮き彫りになったとも言えるでしょう。詳しく見ていくと、友達と自分を比較した時の漠然とした不安、目的意識の欠如、自己能力に関する不安が挙げられます。
では、次に実際に先輩が経験した内定ブルーについて見ていくことにしましょう。
■先輩が経験した内定ブルーからの脱出
○システム開発会社勤務 Kさん
五次面接まで進んだ第一希望の企業から、面接終了後10分ほど待たされた後、その場で内定をいただきました。これが一番最初の内定でした。
| 内定ブルーになったきっかけ |
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ブルーになり始めたのは、内定をもらって数時間後から翌日にかけてがピークでした。あまりにもあっさり決まったので、「本当にこれでいいのだろうか」と考え込むようになりました。また、自分が大学で学んできたことと違う分野を目指したことも、理由の1つだったかもしれません。 |
| 内定ブルー脱出への道 |
内定ブルーから脱出するきっかけは、友人の祝福の声でした。「自分で本命視した企業から『来年度からよろしく』、なんて言われたら素直に喜ぶもんやな」と言われたことによって、頭の中がすっきりしたように感じました。
他の企業に断りの電話を入れるにしたがって、徐々にブルーな気持ちも薄れ、同時に友人たちから祝福されることで、立ち直りも早かったように思います。実際、就職活動を終えて、普通の生活に戻るとブルーな気持ちもだんだんとなくなってきました。
私の場合、内定ブルーから脱出した方法は、自分を受け入れてくれる企業を自分自身も受け入れて、速やかに活動を終了することでした。 |
| 内定者懇親会でさらにポジティブに |
内定者懇親会に参加したのも内定ブルーを克服するキッカケでした。懇親会では、入社後に行われる研修制度についての説明、自己紹介、そして同じ内定者同士のコミュニケーションタイムがありました。参加してみて、内定者のレベルが非常に高いということがわかりました。その後は社員も参加した夕食会。会話も弾み、有意義な時間を過ごすことができました。
そのことを友人に話すと、「身近なところに自分より高いレベルの人間がいると、良い勉強になるよ」と言われ、ポジティブに考えていこうと思う、今日この頃です。
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■最後に...「自分で決断したことに自信と責任を持つ」
マリッジブルーなどにもよく例えられますが、自分が今までいた環境が変化することへの不安に陥ることは誰にでもありえることです。
内定ブルーの迷路へ入り込んだら、その原因を探りましょう。その企業を選ぶまでの過程を振り返ってみましょう。面接官があなたを選んできたように、あなたもその企業を選んだ理由があるはず。
そして、人事部や同期にあたる学生、あるいは友人へ相談し、不安を言葉に出して明確化してみましょう。それが、自分でもよくわらない「漠然とした不安」から来るものだということに気付いたら、そんなブルーな気持ちは時間の無駄。それよりも、自分には何ができるのか、自分は何をしたいのかを考えたり、仲間に意見を聞いたりして、上手に内定ブルーを乗り越えてください。
内定ブルーに関しては、企業側も内定者懇親会を定期的に開くなどしてケアをしています。内定者懇親会は、内定者の不安感の軽減、会社に対する理解の推進、内定者同士の親近感の醸成などを目的に開かれます。そのなかで、若手先輩社員や内定者同士でのコミュニケーションを積極的に行うことによって、不安感も解消できると思います。
自分が選んだ会社に対して疑問を持つ前に、目の前に与えられたチャンスをいかに自分のものにするか、ということを考えた方がはるかに建設的です。内定だけでは、そもそも社会人としてのスタートラインさえ立っていないのです。
新入社員のうちから、自分の将来に対して明確なビジョンを持っている人間なんてごく少数でしょう。あなたのやる気がある限り、人生はいつでも方向転換できます。自分で決断したことに自信と責任を持って生きることが、まず社会人としての第一歩なのです。