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フレッシャーズトップ > まだまだ活動中 > 元ホームレス社長・ライターの体験談 > 大学を留年して、ライターの道へ。型破りな選択をした先輩が語る"自分らしい就職"
「このままでは新卒で就職できない」と焦りを感じている人も多いのでは? しかし職を得る道は、決して一つではありません。一般的な新卒採用でなくても、自分らしい就職をした先輩たちはたくさんいます。
そのうちの一人、ライターの栗林弥恵さん(24)は、大学の文学部を留年して卒業した後、編集プロダクションに入るという道を選択。ライターになるまでの経緯や当時の心境、未内定者へのアドバイスなどを伺いました。
― 大学在学中は、ほかの学生と同じように就職活動をしたのですか?
はい、大学3年のときには、周りと同じように就職活動をスタートさせました。バイトも辞めて、かなり本格的に打ち込みましたね。
30社ほど受けて、4社から内定をいただきました。でも、4年になった時点で単位が足りずに半年の留年が確定したため、せっかく得た内定も、結局無駄になってしまいました。
― 周りの同級生と同じように就職できないことに焦りを感じませんでしたか?
焦りは確かにありました。ただ、面接のときに「こうやったら受かる」と頭で考えてしまい、企業が求めている学生像を演じているだけの自分の就職活動に疑問を感じ、引っかかっていました。本当の自分を出せているわけではないのに、良いのだろうか?と。
また当時から出版業界で働きたいという夢はあったのですが、出版業界での選考はほとんど書類で落ちてしまっていたので、当初の夢をあきらめきれなかったのです。
そのため、新卒で就職できないことへのあきらめは早く、それならそれで、別の道を模索しよう、と思いました。
― 留年が決まってから、現在の会社に入社されるまでの経緯を教えてください。
当たり前なのですが、親に留年が決まったことを伝えたところ、留年費用と生活費用は一切出さないと怒られてしまいました。それらの費用を捻出するため、留年が決まってからは昼も夜もバイト漬けでしたね。
留年した年はバイトで忙しくて就活はほとんどできなかったのですが、「何かしなきゃ」という危機感はありました。そこで通い始めたのがライター養成講座のスクールです。スクールでは、講師の方やマスコミ関係で働いている生徒の方と交流することができ、視野が広がるきっかけになりました。モチベーションを持続できたのもこの講座のおかげですね。
現在勤めている会社、株式会社プレスラボが、ウェブサイトで外注ライターを募集していることを知ったのは、大学を卒業して2カ月後の、11月ごろ。その募集に応募して、オフィスに面接に行ったところ、たまたまスタッフが一人辞めたばかりで、席が一つ余っているのを発見。すかさず自分を売り込み、「あの席がほしいです!」とアピールしました。ちょうど会社が忙しくなってきた時期だったこともあって、1カ月後には余っていた席を手に入れ、外注ライターではなくスタッフの一員として働き始めました。
― みんなと違う道を選んだことで、つらかった点やプレッシャーはありましたか?
つらかったのは、学生時代の友人たちと温度差ができてしまったことです。私が留年していた時期は、新卒で就職していた友人たちにとって、仕事の話がしたくてたまらない時期。たまに会うと、ほかの子たちがイキイキと仕事の話をしていて、埋められない距離感を感じました。
と言っても、実際につらいと感じたのはそのときくらい。当時はライター講座が何より楽しかったので、課題に打ちこんだり、積極的に講師の方とコミュニケーションをとって飲みに行ったりして、アクティブな毎日を送っていました。
でも今思うと、自分では意識していませんでしたが、不安を感じないよう、休むことなく講座やバイトに行って、無理に忙しさを保っていたのかもしれません。その証拠に、プレスラボに入社が決まる日まで、ずっと夜はあまり眠れない状態が続いていました。不眠に陥っていることにも気づかないくらい、気持ちが張りつめていたんですね。
― 現在は主にどんなお仕事をなさっているのか、詳しく教えてください。
下北沢経済新聞、auoneの結婚サイトや10代向けサイトなど、さまざまな媒体で記事を書いています。最近でもっとも印象に残っている仕事は、とある仕事で、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』に出演しているハリウッドスターのブラッドリー・クーパーのインタビューをしたことです。急遽、取材用に用意していた質問が使えなくなり、ほぼアドリブでインタビューをしたのですが、なんとか面白い話を引き出すことができました。そのときの原稿も好評で、少し自信がつきました。
この仕事が好きな理由は、取材を通して多くの人と出会えるから。私はインタビューする際には、相手の方と握手をすることにしていますが、その手の温もりまで伝わるような記事を書くよう心がけています。
― 就活中の学生に向けて、アドバイスをお願いします。
世の中にはいろいろな生き方をしている人がいるということを知ってほしいですね。学生の間は、生活が狭い範囲に限定されていますし、就活をしていると、視野が狭くなりがち。多くの就活生が不安に陥ってしまうのは、そのせいじゃないかと思います。
私は、留年中に通ったスクールを通して、ほかの多くの社会人の方々に接することができました。でも、たとえ直接知り合う機会がなくても、たとえば、エッセイなどの本を読めば、他人の生き方を知ることはできます。多様な価値観があることを理解した上で自分の考えを確立すれば、周囲に流されたり、不安になったりすることも少ないのではないでしょうか。
栗林弥恵 ライター
1986年新潟県生まれ。2009年に桜美林大学文学部を卒業。現在は、下北沢経済新聞やauone、COBS ONLINE、エスカーラカフェ、日経トレンディネットなどのコンテンツに携わる株式会社プレスラボに勤務。ハリウッドスターのインタビューなどの仕事もこなす 。